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気紛れに書いた二次創作駄文を放置。女性向け。 きっと公式様とは関係ないです。
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「塗って」
ふかふかの真赤なソファーの上。隣りに座る極卒がこちらにずいっと顔を近付けていた。片手にはこいつの愛用の口紅。
「何故」
「意味がないでしょう、そんな質問をしたら。あなたって本当に頭がかたい」
にたりと笑い、何も言わずただ塗ればいいと極卒は口紅を俺に突きつける。何故だろう、ただの化粧品が日本刀のような物騒な武器に見える。
「俺は女じゃないし、お前みたいに器用じゃないが・・・それでもいいか?」
「まあ、万が一ずれた場合は、ぐ「言わなくていい。気分が悪くなる」
話を遮られて不機嫌な極卒の唇に俺はそうっと口紅を当てる。きゅっと形にあわせてなぞるとどんどん赤くなっていく唇がなんとなく不思議だった。
「ほら、終わった」
結構簡単なものでしょうと首を傾けて極卒が笑う。
「俺は意外と神経を使ったのだが」
俺がそう言うと極卒はくすくすとまた笑うので、俺もおかしく思えて喉の奥で笑った。

「あなたも塗ってみてはいかが?わたくしが塗ってあげますから」
「遠慮しておく」

その口紅はお前しか似合わない。

***
やまなしおちなしいみなし。
口紅の話を書きたかっただけ。理由は問うなw

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「私、貴方が嫌いよ」
振り向けば、なのこがわたくしにきつい目線を向けて立っていた。
「嫌いならば、わたくしから離れていけばいいだろう」
「違うの」彼女は首を小さく横に振った。「私は、きっと、かわいそうな貴方を助けたいと思ってる」
「無理だ」わたくしは即答した。「わたくしにはナカジ殿がいる。わたくしには彼で充分だ」
どうして、そんなにもたくさん嘘をつくのと彼女は頭を少し傾けてわたくしに問うた。
「わたくしは嘘なんて・・・」
「ほら、またそのお口が嘘をついた」
わたくしはぐう、とうめいた。嘘なんかついていない。きっと。
「本当は彼がいるから、余計に怖いんでしょう?最近、貴方、たくさん人を多く殺してるそうじゃない。先月より十も多いらしいわよ」
「う、嘘だ」
「私は嘘なんてつかない」
ぴんと、空気が張り詰めた。わたくしはこういう空気が嫌いである。
「だって、彼は違うもの。私や、貴方と」
「わたくしたちは人間だ」
「そうね。でもそれは外見だけでしょう?人間は不死身かしら?」
わたくしはただ黙っていた。答えは彼女に教えてもらわなくてもわかっていた。

「私たちは、たくさんたくさん悲しまなくちゃいけないのよ。それが運命だから」

***
ごっくんとなのこは人間じゃない設定になった。というかなってた。(だめじゃん)

戦場に広がるのは雄叫びと悲鳴。
飛び散るのはもちろん真赤な血。
雑魚を切り伏せればびちゃりと頬に生暖かい血を浴びた。気持ちが悪い。

―あぁ早く貴方の元へ。

まるでわたくしは悲劇のヒロイン。


「なんだ、血塗れじゃあないか」
「何を言っているのです?今日は作戦が―あ、一般には公開してないんでしたね」
ふふと、極卒は笑む。それから、ソファーに腰掛けているナカジに手を差し伸べ言った。
「踊りましょう?」
「まず、そのべっとりついた血を洗え」
「いやだ、と言ったら?」
「踊らないし、無理矢理風呂に入れる」
「やっぱりサディストですね」
極卒がにやりと笑むと、ナカジはふと鼻で笑った。
「ほら、はやく」
ぐっと極卒が手を引いてナカジを無理矢理立たせる。
「手をとって」
「おい。俺は踊れないぞ」
「あわせてくれればそれでいいですよ」
そう言うと極卒は有名なクラシック音楽を鼻歌で歌う。
その唄に合わせてくるり、くうるりといった効果音が似合うようにゆったりと踊る。
「何故、急に踊るなんて」
「何故って。魂を還すためかしら?」
「その血の主か」
「さぁ?そうかもしれません」
もう顔についた血はすっかり乾いていて、ただ生臭さが二人の鼻腔を突いた。

さあ、踊りましょう。全ての悲劇に。
何故ならわたくしは悲劇のヒロインなのだから。

***
意味不明。何だろう踊らせたかったんだ。ほろほろ。



今日は、とりあえず散歩をすることになった。俺は下駄を、極卒は軍靴を鳴らし歩く。こんなの、ただの男色家にしか見えない。
「あ」
急によそを見ながら極卒が声をあげたので、何だろうかとそちらへ見遣れば、公園でブランコがきぃと小さな音をたてて、風に揺られていた。
「よろしい?」
極卒はいつものように紅で綺麗に縁取られた唇を綺麗に曲げて笑う。俺が小さく頷くとブランコに向かって駆けて行った。
「懐かしいですねえ」
ゆらりゆらりと揺れるブランコだが、その度にきぃきぃと音をたてた。まるでへたくそなヴァイオリンみたいに。
「そういえば幼いころは兄様が後ろを押してくださったのですよ」
また、だ。こいつの兄貴の自慢話。
こいつはきっと俺と兄貴を比べているんだろう。これを聞く度、そんなに兄貴が好きなら、兄貴と結婚でもしてろと思う。くそう、俺はお前のいったい何なんだ。頭を掻き毟りたくなる。
「また、そんな厭な顔をする」
とんと、今まで立ちこぎをしていた極卒はそのままブランコから飛び降りる。
「そんなにわたくしの兄様がお好きでない?」
「そりゃあ、そんなに自慢話されてちゃあな」
「まぁ、それはごめんなさい」
俺に近づいて極卒は細い腕を俺の首に巻きつける。顔が近い。
「でも、わたくしはあなたが、すき」
耳元で囁かれる。特にすきの部分を強くして。
俺はそういうのに流される俺が嫌いだ。

***
某サイトでブランコごっくんをみて。(そのサイトの絵がすっごくすき。リンクしたいぐらい)
やっぱりナカジも男の子だからごっくんに流されちゃう。魔性だな、ごっくん。
てかるるる聞いてたらこんな風に。こえええええ^^

ドアを静かに開ければ、カランコロンと小さく鈴が鳴った。
ナカジはいつものように店の隅の方に座る。
「ナカジさん、お久しぶりですね」
ぴょこりという効果音が似合いそうなアルビレオが真っ白な伝票とボールペンを持っていきなり出てきたので、ナカジは少しびっくりした。しかし、すぐにそれを知っていると瞬間的に認識したのでさほど驚きはしなかったが。
「相変わらずだな」
「えぇ、まあ」
常に二足歩行の猫がくすくすと笑う。
ナカジも最初は驚いた。何となく雰囲気がいいレストランにふらりと入ってみたら店員が二足歩行の猫なんて童話の中の話と似ている。けれど、そのアルビレオが普通の人間よりも人間らしいことに気がついたナカジはこのレストランに通いつめた。多い時は毎日、ということもあった。
最近はいろいろとあって(八割が極卒関連だけれど)、なかなか来れなかったのだが、今日偶然この店の前を通りかかったので久しぶりに、というわけである。
「では、ご注文は?」
「そうだな・・・」
「「オムライス」」
ナカジが見れば、アルビレオはウインクしてしてやったりと笑っている。
「だって、貴方はそれしか頼まないじゃあありませんか」
「・・・それもそうだ」
それでは少々お待ち下さいと丁寧にお辞儀するとアルビレオは暗い店の奥に消えていった。
しばらくすれば、湯気をたたせておいしそうなオムライスが猫によって運ばれた。
「いただきます」
スプーンで掬って食べれば懐かしい味。ナカジはどこのオムライスよりここのがおいしくて、こんな隠れた名店があることは誰にも教えていない。
「そういえば、」
「?」
「ナカジさん、お友達がいるそうではありませんか。しかも軍人さんで」
「・・・・・・」
「もしかして、仲があまりよろしくないのですか。まぁ、わたしが聞いたのは噂ですからね」
「いるは、いるが・・・、おかしな奴だからな」
「でも、ナカジさんのお友達なのでしょう?今度、ここに連れてきてくださいよ。精一杯おもてなしします」
にこにことアルビレオが笑う。よく見れば尻尾もふりふりと動いている。相当楽しみにしているらしい。
ナカジは、どうしても連れてこなければと思い、おいしいオムライスを前にしても、少し頭痛がした。

***
アルビレオとナカジは仲良さげだよなって。
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