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気紛れに書いた二次創作駄文を放置。女性向け。 きっと公式様とは関係ないです。
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あと、少し。もう少しで噛みつけれる。
ぐっと上半身を伸ばして僕は鳴海さんの頬に噛みつこうとしたけれど、鳴海さんは手を僕の顎に当てた。
「ライドウにははやいよ」
僕は一旦鳴海さんから離れて何故ですと少しきつめの視線を向けて問うた。
「何故って、理由はないよ」
「では何故?」
「直感・・・みたいなものかな」
ふうんと僕はつまらなそうに言った。実際につまらなかったから。
「そうやって、僕を嫌ってるんでしょう」
「違うよ、違う。俺はそんな意味で言ったんじゃない」
「ではどういう意味?」
何て可愛げのない書生だろうと我ながら思った。
けれど、鳴海さんは少し眉をひそめて自分の本音を言ってくれた。
「だから、きっと、俺が怖いだけなんだと思う。ライドウに流されるのが」
何て可愛らしいひとなんだろうと僕の心は震えた。

ああ、世界が僕とこの愛しいひとだけになってしまえばいいのに。

でもきっとあなたは、世界が寂しくなってしまったねと僕の隣りで泣くんでしょうけど。

***
こんなライドウも書きたかったから・・・。
黒いね。書生じゃないよ。

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寝ている鳴海の首にライドウはそっと両手を添えた。
(細い・・・。折れてしまいそう)
ライドウはうっとりするように目を細めた。
(この人を今、僕の手で殺したら、僕はどうするんだろう)
殺してしまったと、一生嘆き悔やむのだろうか。または、殺すことに生きがいを持って―・・・しまったりして。
馬鹿らしいなと心の中で嘲笑していると、鳴海の頚動脈が動いていることに気付く。
(この人にも、僕や母様と同じものが流れているんだ)
規則良く動くこれが、ライドウは好きであった。母の胸元に埋めたり、自分の胸元に手をあてるほど好きなのだ。
(いきもの、だ)
今まで、鳴海の首に張りついていたライドウの掌がするりと肩に落ちた。それからぎゅうと鳴海を抱きしめて、顔を胸元に埋めた。
「・・・ライドウちゃん」
鳴海はやっと起きて事態を把握出来ず、本人に問い掛けたが無視される。ライドウはそれどころではないらしい。
(母様だ、母様に似ている)
母が亡くなったことを思い出して、ライドウは一粒涙を溢した。
「・・・泣いてるの?」
「そうかも、しれません」
一粒、と決めていたのにその一粒のせいでライドウの涙腺は完全にゆるんでしまったらしく、次から次へと涙が頬を伝った。
鳴海はそんなライドウを見て困ったような笑顔をして、泣いてもいいよと彼を抱き返した。

***
暗い。何か、ライドウがマザコンっぽいぞ。

一応、シチュが情事中なので。でもたいしてエロくないです。


「人はどうして弱いのでしょう」
そんなライドウの一言に、思わず書類を書いていた手(ライドウの脅迫により無理矢理書かされている手でもある)が止まってしまった。
「なぁーんで、そんなこと言うの?ライドウらしくないな」
ふわりと笑う。これをしてやれば、ほとんどの人間は落ち着くと自負しているぐらいのものを。けれど、ライドウはきゅっとさらに眉をひそめた。
「あなたのせい、なのに」
そんな、と思った。俺がいったい何を。
「僕は、どうしたらいいんです?あなたなら、知っているでしょう?」
ライドウの女のように白く細い手が俺の頬に触れる。それは氷のように恐ろしく冷たくて。
「胸の奥がきゅうきゅうして、動悸がとてもして、頬は病の如く赤面するのです」
「それは、」
俺はライドウの冷たい手に、あたたかくなるように自分の手を重ねる。
「俺に言うんじゃなくて、自分の胸の中にしまっておくか・・・、我慢出来なくなったら、友達に言いなさい」
何て、ずるい大人なんだと思った。こんな健気な子に、病の名も告げず。

どうして、俺なんかに惚れるんだ、ライドウ?

***
ベタな恋の病。
部活一本の女の子が男の子に惚れた途端弱くなるみたいなのと同じ。だから、ゴウトに怒られっぱなしなライドウ。かわいそう・・・。(お前がいうな

「鳴海さん、朝ですよ」
ライドウは鍋をおたまでカンカンと叩く。
「うー、うるさいよー。いいじゃんかさー、どうせ来るのはここをカフェーと間違えてるタヱちゃんだけだよー」
「でも、朝食はもう作ってしまいましたから、冷めないうちに食べないと・・・」
「作っちゃったの?うーん、どうしようかなあ」
未だに鳴海は布団のなかでもごもごしている。
「仕方がない。ライドウ、鳴海ごときに使うのはもったいないが、やってやれ」
「・・・いいのか、ゴウト?」
当たり前だとゴウトが言うのでライドウは仕方なく管を一本手にとる。いつものように、仲魔を召喚する。召喚したのは雪だるまのような愛らしいジャックフロスト。
「うー、ライドウまだ眠いホー」
「すまない。とにかくこの中に入ってくれ。お前じゃないと駄目なんだ」
「・・・!まかせるホ!!」
ライドウに任され、喜んだジャックフロストが入って行ったのはもちろん鳴海の布団の中。
「ライドウー、このなかで何すればいいホ?」
「鳴海さんが凍死しない程度にしてくれ」
「まかせるホーー!!!」
すると、一分もたたないうちに寒いと悲鳴をあげて鳴海が布団から転がり出てきた。生身の人間なのだから当然である。
「やっと出てきましたか」
「出てきましたかって!酷いよライドウ!まさかとは思ったけど、まさか悪魔使うとは!!」
「よくいう。」
ふんっとゴウトが鼻をならす。
「まだジャックフロストに凍死しない程度にって言いましたから。いい方ですよ」
ライドウはにやりと笑って、

「今度は覚悟しておいてくださいね」 

鳴海の部屋から去った。それだけであったが、鳴海を石化させるには充分であった。 


***
これからは泣く子もだまる鬼嫁十四代目葛葉ライドウと名乗るとよいでしょう的な。
しつけはお母さんゆずりですごそう(笑)
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女子高生。(しかも女学園)
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寝る、ゲーム、部屋を汚す。
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