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気紛れに書いた二次創作駄文を放置。女性向け。 きっと公式様とは関係ないです。
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『――で。・・・?おい、ライドウ?』
ゴウトは今までライドウの反応がないことに気がつき、ライドウを見遣るが、本人は目を閉じ安らかな寝息をたてていた。
『全く、こいつは自分を葛葉ライドウを襲名したと自覚しているのか』
情けないとゴウトが前足でたしっと起してやろうとしているとき、不意に探偵社の扉が開き、所長でもある鳴海が姿をあらわした。
「ごめん、ちょっと出掛けてて・・・あれ?」
今、鳴海の目にはソファに腰掛け寝ている美少年とその少年を起そうとしている黒猫が映っている。
「わ・・・、駄目だよゴウト」
起そうとする黒猫、ゴウトを鳴海は抱きかかえ止める。
「最近、元気がないなぁとは思ってたけど、そっか、あんまり寝られなかったんだ。えっとーブランケット何処に・・・あっ」
ゴウトがひゅるりと鳴海の腕から抜け出す。そのままきれいに着地し、かすかにあいていた扉から出ていってしまった。
「すぐゴウトって逃げるよなぁ。何か感づいてる?だってライドウ目付役って言ってたし・・・」
そんなことよりブランケット!と鳴海は部屋中探し目的の物をなんとか見つけ、やさしくライドウにかけた。

あぁやっぱり寝顔は子供っぽいなと思いながら。

***
ちょっと慌てふためく鳴海を書きたかった。(笑)
ゴウトは厳しめに。

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──母様。私のいとしい母様。


ぱちりとライドウは目が覚めた。どうやら母の夢を見ていたようだ。
母様は、とライドウは過去を思い返す。
しきたりや礼儀などに厳しい人ではあったが、ライドウを一生懸命愛してくれた人であった。
けれど、ライドウがようやく十になったころ、病で床にふせってしまいそのまま生涯を終えた。
葛葉の修行は大変厳しいものである。それをやっと十になった子どもが愛していた母親なしで終えることができるだろうか。
だが、ライドウは母がいたならば、強くなれなかったと思うのである。
母がいたならば自分は甘えてしまって、もしかしたら、葛葉ライドウにはなれなかったやもしれぬと。

あぁ、母様。けれど僕はあなたに褒めてもらいたかった。おめでとうと抱き締めて欲しかった。

闇の中、少年は誰にも知られぬように、泣いた。

***
小説でそういやお母さん出てたと思って。
ライドウのお母さんは叱るときは叱る、褒めるときは褒めるっていうきっちりけじめがついたお母さんだとおもう。

あなたのこころは泣いている。

ふと、なのこ(本当はおんなのこ、と不可解な名前をしているが、いちいち呼ぶのが面倒なのでわたくしが付けた)がそう謂ったとき、わたくしは盛大に吹き出してしまった。
「どうして、笑うの?」
「貴様は、わたくしに理由を問うのか?」
「えぇ。でも、質問を質問で返されても困るわ」
それも最もだと、わたくしは納得し、仕方なくなのこに説明した。

ありえないのだと。

軍人のわたくしが!!このわたくしが!!
御国の為にこの身体を捧げているわたくしが!!

今更、悲しむことなぞ、全く以って意味が無い。

嘘よ、

静かに、だが強く、なのこは謂った。
「あなただって、人の子だもの」

悲しいのでしょう。戦争で死んでいく人々を幾度も見送って。
それはあなたの母様の死様に――

「止めたまえ!!!」
「止めるわ、あなたが厭ならば。私だって人の子だもの」
わたくしは頭を押さえ、地面に跪く。全く以ってみっともない。

このような、子娘に!

――だが、その子娘の読みが当っているわたくしがいる。


***

うわべは狂人でも中身は?ってのを書きたかったんだけど。
おんなのこはなのこ推薦です。(イミフ)

「おや、何をしていらっしゃるのです?」
きょひきょひと特徴的な笑い声をたてながら極卒は川原に座り込んでいるナカジに近づく。
「別に、空を見ていただけだ」
「まぁ!空でございますか!!」
極卒は感嘆したように言った。もっとも、ナカジには何に感嘆したのかわからなかったが。否、感嘆なぞしていないのやもしれぬ。
「空と謂うものはひどく綺麗なものでございます、が!!わたくしにはそれが嫌で嫌で堪らないのです」
「何故?」
「何故と・・・強いて謂うなれば、綺麗過ぎるのでございます」
「そこがいいんじゃあないか」
「いえいえ、違います。この世の中にこれほど綺麗なものが在ってはいけないのです。綺麗であったとしてもどこか醜い面があるはずなのです。綺麗な言葉も社交辞令にしてしまっては崩れてしまうでしょう。否!!むしろ、美しき言葉はそのためにあるのではないかと思うのです」
「違うよ、きっと」
「えぇ、みなさんそうおっしゃられます。」
けれど、と極卒は続ける。
「朝には清々しい空にきらきらと光る太陽、夜にはまたこれもきらきらと輝く星と月。これほどまでに人々を魅了する空は、まるで悪魔のよう!!」
極卒は天を仰ぎ熱弁する。もとは軍人なのでそれは仕方がない。
「そう。俺は嫌いじゃないんだが、」
「えぇ、みなさんそうおっしゃられます」
極卒は笑い、言った。
「わたくしは創造者と謂う神をみてみたい」


***
神、というのはMZDのことではなく(わたしのなかではあくまでも彼は音楽の神なので)、神話に普通にでてくる神のことです。MZDが「あ?神?あの人はな超怖ぇ・・・」と青ざめるくらいの人。

極卒とナカジなのはただの趣味です(笑)
「こんにちは」
タヱ(本人は葵鳥と言い張るが)がひょっこりと、扉から頭だけを覗かせている。
「なぁに?珈琲ならカフェーだよ?」
「違うわよ。今日は差し入れを持ってき・た・の!」
鳴海のいつもの文句をすばやくかわし、タヱはずいっと今まで持っていたものを突き出す。どうやら、富士子パーラーの洋菓子のようだ。
「おっ、タヱちゃんもいいところあるじゃないの!ライドウ、悪いけど珈琲淹れてもらえる?」
「わかりました」
ライドウは今までゴウトを撫でていた手を止め、台所(といっても、とても小さなものであるが)に向かう。
「あら、残念だけど探偵さんの分はないわよ?」
「え?!酷い!!」
「だってこれは、いつも探偵さんよりも数十倍がんばっている書生さんへの差し入れですもの」
ライドウが三人分の珈琲を淹れ戻ってくると、二人がいがみあっていた。
「何を、しているんです?」
「聞いてよ、ライドウちゃん!!タヱちゃんたら俺への差し入れないって言うんだよ!」
「当たり前じゃない!!全く、ライドウくんにどれほど世話かけてるんだか!」
「・・・鳴海さん、僕の分半分あげますから。すみません、えっと・・・、」
「葵鳥よ」
「はい、葵鳥さん」

 「もう、ライドウくんは探偵さんを甘やかしすぎよ!!」 

***
 甘える鳴海。何か立場逆転してますよ。タヱちゃんはよく差し入れもって来てくれるといいな!

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