忍者ブログ
気紛れに書いた二次創作駄文を放置。女性向け。 きっと公式様とは関係ないです。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


「本当に、好きねぇ」
誰が、とは敢えて言わなかったけれど、目の前のこの子は幸せそうに、笑顔を浮かべて頷いた。
「雷蔵も、好き?」
「あなたが、あげるって言ってくれたら絶対遠慮しないぐらい好きよ」
「あげるって、僕はそんな彼をもの扱いしないよ」
まあ、純愛なのねと私は口許に手をあてて笑う。けれど、彼は少し俯いていた。さっきの笑顔は何だったのかしら?
「僕は、ゼラの玩具だから。ゼラは僕をどう思っているのかわからない」
私の目の前で俯くこの子も、この子の恋人らしいあの子も、私からみたらとても面白いけれど、逆にもどかしい気持ちにもなる。・・・あら?私はいつからこの子たちのお母さんになったの?
そんなことはどうでも良くて、まずはこの子を慰めなくちゃ。
「どうしてそう、思うの?」
「だって、言われるし、僕自身そう思ってるから」
「嘘。彼だって、気づいてるわよ」
「そう?」
「そう!」
にっこり笑顔で自信をつけてあげる。もう!!私ったら!!人の恋を心配してるんじゃあなくて、まず自分の恋を心配しなくちゃあいけないのに!!!

***
ライチでゼラジャイ+雷。雷蔵ちゃんはお母さんっぽいポジションかなぁ。
ちょっと一人称あたりとかいろいろ間違ってるかも・・・orz
PR

「人はどうして弱いのでしょう」
そんなライドウの一言に、思わず書類を書いていた手(ライドウの脅迫により無理矢理書かされている手でもある)が止まってしまった。
「なぁーんで、そんなこと言うの?ライドウらしくないな」
ふわりと笑う。これをしてやれば、ほとんどの人間は落ち着くと自負しているぐらいのものを。けれど、ライドウはきゅっとさらに眉をひそめた。
「あなたのせい、なのに」
そんな、と思った。俺がいったい何を。
「僕は、どうしたらいいんです?あなたなら、知っているでしょう?」
ライドウの女のように白く細い手が俺の頬に触れる。それは氷のように恐ろしく冷たくて。
「胸の奥がきゅうきゅうして、動悸がとてもして、頬は病の如く赤面するのです」
「それは、」
俺はライドウの冷たい手に、あたたかくなるように自分の手を重ねる。
「俺に言うんじゃなくて、自分の胸の中にしまっておくか・・・、我慢出来なくなったら、友達に言いなさい」
何て、ずるい大人なんだと思った。こんな健気な子に、病の名も告げず。

どうして、俺なんかに惚れるんだ、ライドウ?

***
ベタな恋の病。
部活一本の女の子が男の子に惚れた途端弱くなるみたいなのと同じ。だから、ゴウトに怒られっぱなしなライドウ。かわいそう・・・。(お前がいうな

ドアを静かに開ければ、カランコロンと小さく鈴が鳴った。
ナカジはいつものように店の隅の方に座る。
「ナカジさん、お久しぶりですね」
ぴょこりという効果音が似合いそうなアルビレオが真っ白な伝票とボールペンを持っていきなり出てきたので、ナカジは少しびっくりした。しかし、すぐにそれを知っていると瞬間的に認識したのでさほど驚きはしなかったが。
「相変わらずだな」
「えぇ、まあ」
常に二足歩行の猫がくすくすと笑う。
ナカジも最初は驚いた。何となく雰囲気がいいレストランにふらりと入ってみたら店員が二足歩行の猫なんて童話の中の話と似ている。けれど、そのアルビレオが普通の人間よりも人間らしいことに気がついたナカジはこのレストランに通いつめた。多い時は毎日、ということもあった。
最近はいろいろとあって(八割が極卒関連だけれど)、なかなか来れなかったのだが、今日偶然この店の前を通りかかったので久しぶりに、というわけである。
「では、ご注文は?」
「そうだな・・・」
「「オムライス」」
ナカジが見れば、アルビレオはウインクしてしてやったりと笑っている。
「だって、貴方はそれしか頼まないじゃあありませんか」
「・・・それもそうだ」
それでは少々お待ち下さいと丁寧にお辞儀するとアルビレオは暗い店の奥に消えていった。
しばらくすれば、湯気をたたせておいしそうなオムライスが猫によって運ばれた。
「いただきます」
スプーンで掬って食べれば懐かしい味。ナカジはどこのオムライスよりここのがおいしくて、こんな隠れた名店があることは誰にも教えていない。
「そういえば、」
「?」
「ナカジさん、お友達がいるそうではありませんか。しかも軍人さんで」
「・・・・・・」
「もしかして、仲があまりよろしくないのですか。まぁ、わたしが聞いたのは噂ですからね」
「いるは、いるが・・・、おかしな奴だからな」
「でも、ナカジさんのお友達なのでしょう?今度、ここに連れてきてくださいよ。精一杯おもてなしします」
にこにことアルビレオが笑う。よく見れば尻尾もふりふりと動いている。相当楽しみにしているらしい。
ナカジは、どうしても連れてこなければと思い、おいしいオムライスを前にしても、少し頭痛がした。

***
アルビレオとナカジは仲良さげだよなって。

「鳴海さん、朝ですよ」
ライドウは鍋をおたまでカンカンと叩く。
「うー、うるさいよー。いいじゃんかさー、どうせ来るのはここをカフェーと間違えてるタヱちゃんだけだよー」
「でも、朝食はもう作ってしまいましたから、冷めないうちに食べないと・・・」
「作っちゃったの?うーん、どうしようかなあ」
未だに鳴海は布団のなかでもごもごしている。
「仕方がない。ライドウ、鳴海ごときに使うのはもったいないが、やってやれ」
「・・・いいのか、ゴウト?」
当たり前だとゴウトが言うのでライドウは仕方なく管を一本手にとる。いつものように、仲魔を召喚する。召喚したのは雪だるまのような愛らしいジャックフロスト。
「うー、ライドウまだ眠いホー」
「すまない。とにかくこの中に入ってくれ。お前じゃないと駄目なんだ」
「・・・!まかせるホ!!」
ライドウに任され、喜んだジャックフロストが入って行ったのはもちろん鳴海の布団の中。
「ライドウー、このなかで何すればいいホ?」
「鳴海さんが凍死しない程度にしてくれ」
「まかせるホーー!!!」
すると、一分もたたないうちに寒いと悲鳴をあげて鳴海が布団から転がり出てきた。生身の人間なのだから当然である。
「やっと出てきましたか」
「出てきましたかって!酷いよライドウ!まさかとは思ったけど、まさか悪魔使うとは!!」
「よくいう。」
ふんっとゴウトが鼻をならす。
「まだジャックフロストに凍死しない程度にって言いましたから。いい方ですよ」
ライドウはにやりと笑って、

「今度は覚悟しておいてくださいね」 

鳴海の部屋から去った。それだけであったが、鳴海を石化させるには充分であった。 


***
これからは泣く子もだまる鬼嫁十四代目葛葉ライドウと名乗るとよいでしょう的な。
しつけはお母さんゆずりですごそう(笑)
<< 前のページ 次のページ >>
カウンター
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[08/19 ゆきんこ]
ブログ内検索
最新トラックバック
プロフィール
HN:
カンヅメコ
性別:
女性
職業:
女子高生。(しかも女学園)
趣味:
寝る、ゲーム、部屋を汚す。
忍者ブログ [PR]